SFMAにはこれまでもドクターと理学療法士の方々に揃って受講いただく機会が多くありましたが、先日開催されたSFMAセミナーにも東京都のお茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニックより理学療法士とドクターに揃ってご参加いただきました。

 

参加した背景や感想をいただきましたので、お読み頂ければ幸いです!

 松村 惠津子 整形外科医 お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック

 

 これまでの部位別の診断とは違い動作を評価していくのがとてもおもしろく再発見が多くありました。今回職場のPTの薦めで一緒に受講しましたが異なる職種間で共通の理解でディスカッションし治療に臨むことができるようになるのも大きな利点だと思います。今後の診療でSFMAを実践するのが楽しみになる納得の2日間でした。ありがとうございました。

 

 

石井達也 PT お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック

 当院には、多種多様な慢性症状を訴える患者が多く来院します。リハビリテーションで改善を目指す際、筋力や関節可動域といった指標だけでは解釈が難しく、病理解剖的な診断名自体はほぼ意味をなさない場合が多々あります。

 

 その経験の中、機能障害モデルのみに依存しない評価介入方法も学び、これらの状況に対応できるようになってきたと感じていましたが、依然として解釈が難しく、介入が効果的でないケースも存在しました。そこで、重要性を認識しつつも疎かにしてしまっていた「動作を診る」ことを改めて学び直そうと、SFMA・FMSを受講しました。

 

 SFMAを使用することで、これまでは考えもしなかった問題点が浮き彫りになり、介入の幅を広げてくれていると感じています。実際に難渋していた症例の改善に結びつくことも多々あります。

 

自分一人だけではなく、共通言語、共通認識として活用しようと考え、同僚、後輩も誘って複数回受講させていただいています。SFMAによって導き出される臨床上の不都合な事実は、我々のレベルアップの機会を作り出してくれています。何よりも臨床を楽しいものにしてくれていると日々実感しています。

 

湯村 良太 PT お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック

 徐痛、関節可動域拡大、筋力促通を、意図した時に実現できる理学療法士になりたい」若手の頃にこの目標を掲げてから、10年以上が経過します。

 徒手療法を中心に様々な技術を学び、臨床経験を積むにつれ、徐痛と関節可動域拡大に関しては、少しずつ治療効果を実感できるようになってきた一方で、筋力促通に関しては、未だに適切に介入できている自信が持てずにいました。

 筋力促通の実施には事前の評価として、個々の筋力検査に加え、動作の分析が必須ですが、特別な機器を使用する場合を除き、どうしても基準が曖昧で主観的になってしまうことが、不安を払拭できない理由でした。

 そんな中、出会ったのがこちらのコンセプトです。FMS、SFMAは、特定の動作に対し明確な基準を設け、システマティックに評価を進めていくため、客観性が担保されるだけでなく、他の療法士と共通言語を用いて会話することで、精度を向上させられるところが大きな魅力だと思います。

 また、FMS、SFMAから導き出される評価結果は時に、予想もしなかった問題点を指摘し、理学療法士が陥りがちな「木を見て森を見ず」という状態からの脱却を助けてくれます。

 今後の臨床やスポーツ現場にて、適切なエクササイズ処方ができるよう、積極的に活用していきたいと思います。