NFL、NBA、NHLに遅れ馳せながら、21年より開始されたMLB©︎(メジャーリーグベースボール)のドラフトコンバイン*1にFMSは測定チームの一員として参画しており、大谷翔平などリーグのスター選手の相次ぐ離脱に端を発し、2023年から始まるMLBの主導する傷害予防プログラムにも、その他のテックカンパニーなどとプロジェクトの重要な一員として参画しています。
ドラフトコンバイン...主に北米のプロリーグが実施する、ドライフト候補選手を対象とした、リーグ合同のメディカル・フィジカル測定会。データーは、各クラブ・球団のドラフト選考の参考情報として使用される。
これでFMS©︎は、NFL、NBA、NHLのドラフトコンバインと並んで、米国の4大プロスポーツの全てのコンバインの測定種目として採用されていることになります。その他、リーグとしては米国の体操協会 (USA Gynastics)、陸上協会(US Track & Field)があり、チーム単位では、北米のプロチーム、大学の他、世界各国のプロサッカーチームの多くが採用していることは有名です。
大規模測定はまだ日本では稀な機会となりますが、その測定から得られる情報はもちろんですが、測定者にとっては、測定そのものが非常に得るものの多い経験となります。弊社が現在石川県とパートナーシップをもって実施しているような取り組みを日本でもぜひ多くの方に経験していただきたいと考えています。
またプロアマを問わず、日本の各競技のトップリーグには、共通した評価を通じてさまざまな知見を育成年代に提供していってほしいものです。
測定エリアに、なにげなく"Movement"と表示されていますが、こうった行為そのものが、選手やメディア、関係者に、動作を測定することが"当然"と認識・認知される一つの重要なプロセス。
NFLとNHLでは、2015年よりFMSは測定種目として導入されています。NHLでのコンバインへのFMSの導入に当たっての背景を概説した貴重なJ Strength Cond Res.の論文もあります。
90年後半にFMSが公表されてから、30年以上が過ぎようとしていますが、FMSに対する誤解もあった時期もありましたが、このフィロソフィーを信じる世界中のFMSパートナーの教育活動、採用したチーム・組織の現場での成績・データ、特にこの10年位で正しい理解、運用が加速度的に進んできたように感じます。
その結果、前述のようなリーグ共通の評価フォーマットとして採用されるに至たるとともに、理学療法、アスレティックトレーニング、カイロプラクティックの教育課程の中に採用されるケースが増加してきています。